2012年12月21日

R32 スカイラインエンジン不調

ECR32 スカイライン平成3年式 2500ccのRB25DEエンジンの不調。

平成3年式ECR32スカイライン・・・もう21年も経つんですね。
うちの息子達と同年代(笑)

日産の中でも運動性能抜群。
まさしく「名車」と言っても過言ではない車です。

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さてこの車が今回の患者さんです。
信号待ちなどでエンジンが振動してきて、そのまま発進するとズドドドドとエンジンがきっちり吹き上がらない、とのこと。

この車でこういう症状を聞くと長年の経験則から積み上げられた頭の中の独自データーベースにあるのが「点火系統の故障」。
これが当たれば短時間で診断は終わりますが、外れたときはのたうちまわって苦しみます(笑)
データーベースにない症状が来たときも悶絶します(爆)


とりあえず点火系統を見るために分解開始。

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見立てをたてたのはこのおまんじゅうみたいな形のイグニッションコイルと呼ばれる火花を作り出す部品。
このRB系のエンジンはこれがよく死にます。
このエンジンは6気筒エンジンなのでこの部品が6個、しかも1個12000円ぐらいします。
単品で替えても次々死んでいくので結構な金額になります。
エンジンをかけたままにしておくと確かに1気筒死んで5気筒になってます。
故障診断にはこういう風に目の前で症状が再現してくれると万々歳です。

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どのコイルが痛んでるか一つ一つ配線を外してどこが「働いてないか」を調べます。

一番前の配線を外して見ようと思った矢先に正常に戻った・・・・(悲しい)
けど仕方ないので一つ一つ合計6個外してみました。
正常になってしまうどのコイルかわかりません。

う〜んと考えながらなにげにふと最初に外したコネクターをのぞいてみたら

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何か足りない・・・

他のコネクターを見てみたら

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原因はここに有りました。
長年のエンジン熱でプラスチックが風化して割れたんですね。
それで接触不良を起こしたんで「時々」エンジン不調になったんでしょう。
こうなるともうコネクターは元通りには刺さりません(笑)


コネクター単品では部品は出ないので配線ひとかたまりの交換です。

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これで元通りの配線になりました。

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これでエンジンは回復しました。
イグニッションコイルは生きてるようで配線だけでうまく行きました。
配線は13000円ぐらいでしたのでコイル1個分の値段で助かりました。


けどこの車長年の経年劣化でゴム系の部品が風化してかなりあっちこっちの部品が傷んでました。
エンジンの一番上のカムカバーからもかなりオイルが漏れてましたので、近くまで分解したのでこの際同時に交換します。

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このパッキンがゴムの柔らかさを失って「プラスチック」になってます。
これではオイルを止めることは出来ませんね。

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カムカバーを外すときに覚悟はしてましたが付属のゴムホースもご覧の通り
もうゴムではありませんので抜くときに「割れます」

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カムカバを止めてるビスのパッキン。

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これもえらいことになってるので新品に替えます。
新品はこんな厚み。

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すったもんだ組み付けてオイル漏れも完璧に止まりました。

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部品の値段はパッキンが1500円×2とビスのパッキンが300円×20個ぐらい。
けど交換する手間が・・・



まだまだ問題を抱えてますこの車(笑)
エンジンが温まってくるとガラガラガチャガチャ、と音が響くんです。
これは1年ほど前から出始めていたのですがオーナーが「行けるとこまで行くわ」とのご指示だったのでそのままにしておりました。
今回は「一緒に修理しておいて」とご依頼を受けたので作業に組み込みました。


音の原因はこの「クランク角センサー」という部品のベアリングが摩耗して音がしてました。

この部品なんと6万円します (゚Д゚)
あまりにもあまりなのでオーナーさんと打ち合わせをして中古部品を手配することにしました。

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スカッと交換して、先代からの家訓に従い捨てる前に分解します。

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中から壊れたベアリングの残骸が出てきました。

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センサの回転軸がぶらぶらに振れていました。
これでは近いうちに走行不能になっていたでしょう。
この段階で修理できてラッキーでした。



ちなみにクランク角センサーの豆知識。

この細かく開けられた一つ一つのスリットは720個(360×2)あります。
つまりはエンジンの回転軸が360度のうちどの位置にあるかをコンピューターに送り込む部品です。

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エンジンの状態を観察しどうするかをリアルタイムでエンジンを制御してるんです。
これが20年前の車です。
自動車が電化製品といわれ出した頃の歴史を垣間見ることができますね。





posted by てんちょー at 20:14 | Comment(0) | くるまのしゅうり
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